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  2. 突然死の予防

心臓病と突然死の危険な関係

それまで健康だった人が、ある日突然、命を落とす。そんな「突然死」の恐怖は、決して人ごとではありません。突然死は、予期しない急死のことで、発症から24時間以内の死亡と定義されています。原因は、心筋梗塞をはじめ、心筋症、弁膜症、心不全などの心臓病によるものが六割以上を占め、そのほとんどが心室で生じる致死的な不整脈に起因するといわれています。こうした心臓病が原因で起こる「心臓突然死」は、発症から一時間以内で死亡するケースが多く、その数は、米国では毎年40万人以上、日本でも3~4万人といわれ、今後高齢者人口の増加に比例して、さらに増えるのではないかと予想されています。予知が難しいとされる突然死ですが、心臓の異常を早く発見し、適切な治療を受けることで、予防することが可能です。

こんな時はすぐに医師にご相談を

動悸·息切れ·息苦しさが強くなった

今まで平気で昇れた坂道や階段が、動悸や息切れがして途中で休まないと昇れなくなったり、横になると息苦しさが出てきて座っていないと息がつきにくい、などがあれば、心不全が悪化している可能性があります。

下肢にむくみが出た

足の甲やすねを強く押さえた時、指のあとが残る場合は要注意。心不全によるむくみかもしれません。

せきやたんが止まらない

せきやたんが長くつづく、息苦しくてたんに血が混じるなどの症状は、心不全が原因かもしれません。

急に体重が増えたり減ったりした

短期間での急激な体重の増加は水分の貯留を示すサインで、心不全が悪化しているのかもしれません。逆に急激に減った時にも心臓の状態が悪化している可能性を考えなくてはなりません。

静かにしている時に動悸を感じた

静かにしている時に動悸を感じたら、不整脈を起こしている可能性があります。不整脈の中には命にかかわる危険な不整脈もありますので、注意が必要です。

日常生活での注意点

慢性心不全にならない、悪化させないために

慢性心不全にならない、あるいは悪化させないためには、心臓病の引き金となる生活習慣病におちいらないことが大切です。日頃の生活に気を付けて、高血圧や高血糖、高脂血症などにならないようにしましょう。もしなってしまった場合でも、しっかりと生活を管理することにより、症状が改善することは十分に期待できます。

塩分をとりすぎない

塩分をとりすぎると、それを薄めようとして水分をたくさんとる結果となります。すると血液量が増え、心臓の負担が増加します。軽度の高血圧、高脂血症でも要注意です。長年の間には動脈硬化が進み脳卒中や心臓病などの生死に関わる循環器病を引き起こします。たとえ軽度でも、複数の危険因子が重なると循環器病のリスクは飛躍的に高まります。日々の食生活の改善を始めることが大切です。

禁煙

喫煙はあらゆる点から見て心臓に悪影響を及ぼし、心不全を悪化させます。受動喫煙も同様です。

お酒をひかえる

お酒は心臓との関係はとても複雑で、適度な飲酒は狭心症や心筋梗塞の発症を抑えますが、飲みすぎるとかえって心臓病を起こす、あるいは悪化させます。アルコール性心筋症という病気もあり、この場合は断酒しなければなりません。医師の指示に従うことが大切です。

休養·睡眠を十分に

不規則な生活や睡眠不足は心臓に大きな負担をかけます。休養や睡眠を十分にとるだけでも心不全の症状が軽くなることがあります。

風邪に気をつける

風邪は心不全の症状を悪化させる主要な原因のひとつです。予防や早めの受診を心がけましょう。

定期的な診察を

心不全の症状かもしれないと気になる人は専門医をいちど受診してください。心不全になったことがある人は、現在は症状が出なくても定期的に医師の診察を受けるようにしましょう。

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